13th
Ballet Mecanique
津原泰水『バレエ・メカニック』を京フェス直前にようやく読了。
書き下ろしパートがまさかあんなことになっているとは思わなかった。私見では、たぶん今年度日本SFのベストワン(対抗は神林長平『アンブロークン・アロー』と長谷敏司『あなたのための物語』)。
ところで、Ballet Mecaniqueと言えば、たしか中谷美紀が歌ってた「ケイゾク」の主題歌(クロニック・ラヴ)の原曲(坂本龍一)だったよなと思ってちょっとググってみると、なんと一番最初は、岡田有希子のアルバム『ヴィーナス誕生』に坂本龍一が提供した楽曲「WONDER TRIP LOVER」だったんですね。youtubeで聴いてみるとこれもなかなかすばらしい。
しかしそうすると、『バレエ・メカニック』の理沙は岡田有希子の分身と言えなくもなくて、これは岡田有希子の霊が世界を変える話なのか? と思ったり(冗談です)。
もっとも、坂本龍一が題名を借りたのはジョージ・アンタイルが1920年代に発表した同名の代表曲。教授はこれに影響を受けて『未来派野郎』をつくったらしい。フェルナン・レジェはアンタイルの曲をテーマにした同名の実験映画をつくってて、坂本版「Ballet Mecanique」のPVにもその映像が引用されている。
津原版『バレエ・メカニック』の冒頭にはレジェへの言及があるので、原典はアンタイル版ということか。youtubeであらためてケイゾクのOPを見直すと、坂本版PVを経由してレジェ版の雰囲気が踏襲されていて、まさかそんな具合に繋がっていようとは、ドラマ放映当時にはまったく気づかなかったことである。YMOファンには常識の範疇でしょうが、勉強になりました。
レジェの映画もなかなか楽しいので、興味のある方はyoutubeで。Ballet Mecaniqueで検索するとだいたい一網打尽。
http://www.youtube.com/results?search_query=“Ballet+Mecanique”&search_type=&aq=f